札入れ(長財布)
何年か前の父の誕生日プレゼントに作った長財布の制作手順を紹介します。今回の長財布は札入れで小銭入れは付けていません。というのも、父は基本的に小銭はポケットでジャラジャラと入れておく人で、長財布はできる限り薄いものを好むためカードを少々入れられる札入れを作ることにしました。小銭入れ同様に型が決まってしまえば1日で完成させることができる作品です。
今回は、いつものナチュラルカラーではなく黒の革を使用することにしました。父が黒以外の色の財布を持っているところを生まれてこの方見たことがなかったためです。特別に黒の革を購入してきました。
型取り~切り出し
今回はしっかりと、工作用方眼紙で型を作りました。方眼紙で型を作っておけば、同じものを何度でも簡単に型取りすることができます。特にこのとき作った型紙のうちカード入れ部分については、その他の作品でも使えて大変重宝しています。
カード入れ部分の作成
型取りができてしまえば、あとは裏処理、カード入れ部分の両サイドを加工しなるべく薄く仕上がるように考えます。カード入れ部分は両面テープを使用して仮止めするため裏処理後に両面テープを貼り付けました。カード入れの部品を重ねて、中心部分を縫い付ければ、部品としてのカード入れは完成します。
部品を組み合わせて札入れを完成させる
カード入れ部分とその他の部品を本体となる黒革に仮止めします。この時は透明ボンドです。外周に縫い穴をあけて、1周縫います。コバ処理をして仕上げ材を塗れば完成ですが、今回はプレゼント用のため細部までこだわりました。ナチュラルカラーと黒革を重ねて使用していますので、コバをよく見ると2色になります。そのため最後の仕上げとしてコバコートを使用してコバを黒く塗りました。かなり綺麗なコバに仕上がり、大満足です。きっと父も満足してくれると信じてプレゼンとしました・・・・・がっ!!
これでも父には分厚いと感じたらしく、ごく短期間で使用を止めて古い財布に戻ってしまいました。状態は、ほぼ新品です。まあプレゼントしたという事実が大切であり、出来が良かったため本当は自分で使いたいと思いながら父に渡したため最終的には返品してもらい今では自分で使っています。BOX型小銭入れと一緒に使えば小銭が入らないこの札入れで全く問題ありません。手順を見てもらえばわかるように、型取りする部品の数も少ないですし、手順自体も少なく制作が可能ですので短時間で完成させることができるので、いろいろな色で作ってみるのもいいかもしれません。