独学レザークラフト

製作工程、過去の作品、おすすめの道具等を紹介します。

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名刺入れ

      2021/02/06

以前より、名刺入れは何度か作っています。しかし、早急に必要になり自分用のため余っている革などで適当に作っていたので詳細の手順を残していませんでした。そろそろ名刺入れを新調しようと考えていたところ、たまたま友人2人から名刺が欲しいという話を聞きましたので、まとめて3つ製作することにしました。

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型紙作成~型取り~切り出し

3つの名刺入れをまとめて作るということで同じ形に切り出しを行いたいため、型紙をきちんと作ることにしました。工作用紙を使用してイメージしている名刺れの型紙を作りました。この型紙を使って型取りをして、そのまま切り出しを行います。切り出し後に革の裏処理を実施してしまいます。写真は1つ分ですが、実際には3つの名刺入れを同時進行で製作しているため3つ分型取りして切り出しをしています。もちろん裏処理も全て実施しています。裏処理にはトコノールという無色の薬剤を使用しています。コバ磨き時にも使用しますので僕のレザークラフトでは必需品となっています。大きなボトルがあればそれを購入しています。

ヘリ落とし~縫い線引き~ジャバラ作成

裏処理後に乾燥させたらヘリ落としを行います。このヘリ落としの作業がうまくいったときは何とも言えない気持ちよさがあります。僕はこのヘリ落としの作業が好きです。ヘリ落としが終わったら、縫い線と飾り線を引きます。さらに、名刺入れの形になったときに内側となりコバの処理がやり辛い部分のコバ磨きを実施してしまいました。名刺入れの横のジャバラ部分については革を濡らしてジャバラに折りたたんだら洗濯ばさみを利用して型付けします。このジャバラを完全に乾燥させれば型が付きます。そのため1晩は乾燥させるようにしています。

縫い穴あけ~縫い作業~仕上げ

名刺入れ本体の縫い穴をあけますが、穴あけ作業はかなり気を使います。この穴あけ作業の出来によって縫い作業の出来が決まるといっても過言ではありません。とにかくまっすぐとか、部品の重なり部分の穴とかに気をつかいます。そのため3つの名刺入れすべての穴あけ作業となるとかなり時間がかかります。まずは本体にジャバラ部分を透明ボンドで貼り付けて、その後本体にあけた縫い穴にの通りに菱目打ちで穴をあけます。このジャバラ部分を左右とも貼り付けて縫い穴をあけたら、ジャバラ部分のみを縫い付けます。ここまでできてしまえば、残りの部品を貼り付けて、本体1週を縫えば名刺入れの形ができあがります。この作業を3つ分行うと、3つの名刺入れの形が出来上がりました。最後に仕上げの作業を実施します。コバにヤスリをかけて磨きます。コバがきれいに磨きあがると気分がいいです。僕はコバ磨きにはヘチマを使用しています。ヘチマは100円ショップのお風呂用品のところに売っています。このヘチマで磨くというのがコバ磨きの裏技だと勝手に思い込んでいます。いろいろと試しましたが、ヘチマが一番時間が掛からずに綺麗に仕上がるような気がします。このコバ磨きを3つすべて行えば、3つの名刺入れが完成します。もちろん仕上げ剤も全て塗りました。名刺入れのベロ(蓋となる部分)を折って片付けしないと名刺入れっぽくならないので、仕上げ剤を塗って湿っている状態で蓋部分を折り曲げて重しを乗せるなどして形を付ければ名刺3兄弟の完成です。友人にプレゼントして大変喜ばれました。レザークラフト用品としては簡単に作れて社会人であれば、ほとんどの人が使うであろう名刺入れ、プレゼンとすると大変喜ばれます。レザークラフトをやらない人にしてみるとレザークラフト用品はとても高価なものであるという風潮があります。こんな名刺れでも非常に喜んでもらえることで、また製作意欲が沸いてきます。

今回の名刺入れ製作時に使用した、ヘリ落としや縫い線を引く道具などのレザークラフト入門に必要な道具とカードケースを練習製作できる材料などが全てセットになっている入門セットがお得です。実際僕も最初はこのセットを購入してレザークラフトをはじめました。

 - 作品(作成手順含), 名刺入れ