独学レザークラフト

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シニュー糸って知ってました?

      2021/02/06

レザークラフトを始めた頃からずっと使っていた糸は麻の糸です。なぜ麻の糸かと問われると理由はありませんが、最初に買ったレザーハンドソーイングセットに麻の糸が同梱されていたためその糸を使うのが当たり前と思っていました。使用する前に、自分でロウを糸に擦り込んでから使用します。縫う直前で擦り込むため手がロウで滑りやすくなり、扱いづらいと感じたこともありました。やはり、レザークラフトを趣味としている知り合いからシニュー糸なるものの存在を聞きました。興味深々です。

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シニュー糸を購入してみました。

シニュー糸の存在を知ってからというもの、どうしても使用してみたくなり近所のクラフトショップで購入してしまいました。シニュー糸とは、もともと動物の腱で作った糸のことを言っていたようです。現在も動物の腱で作った本物?のシニュー糸は存在するのでしょうが、僕たちが手に入れることができるのはナイロンの細い繊維を束ねて1本の糸にしたものです。これが現在では一般的にシニュー糸と言いわれているものです。細い繊維が束ねてあるため、使用するときに縫う箇所などを考慮して使用したい太さに裂いて利用します。頑丈にしたい部分は太目に使い、飾り等の縫い付け部分には細目に使うなど用途が広がります。しかもロウが塗りこんであるためそのまま縫い作業ができるということで効率も良くなります。
シニュー糸を購入するときに気になったのが、長さの単位です。ヤードという表記です。ネットで購入するときにも長さがヤードで表記されています。このヤードどのくらい??と思い調べてみました。
1ヤード=91.44cmです。

シニュー糸を使ってみました。

シニュー糸の強度は大変強く、麻の糸とは比べ物にならない強度です。麻の糸の場合擦れて切れるときはプチっと切れてしまいますが、シニュー糸の場合は繊維状になっているため切れるのは繊維1本ずつです。そのため擦り切れ始めてからの粘り強さが半端ありません。始めからロウが縫ってあり黄色っぽい色をしていますが、出来上がった革製品を使っているうちにロウが落ちて糸が白くなります。この色がサドルレザーと相性の良い色になります。
一般的にミシン縫いの場合にはシニュー糸を使うことはないと思われます。知っている人がみれば、シニュー糸を使って塗ってあるレザー用品は一目で手縫いだということがわかります。僕はミシン縫いのレザー用品よりも手縫いのレザー用品の方がワンランク上の気がしますので、手縫いにこだわっていきたいと思っています。

 

 - 道具, シニュー糸